こんにちは!
日本なわとびアカデミー代表の粕尾将一(@macchan8130)です。
全国で冬になると縄跳びがはじまります。
初めて前とびに挑戦する子供って、なかなか上手に跳べないんですよね。縄跳びを回してとぶだけなのに・・・なんでできないの!?とイライラする経験が一度はありませんか?
この記事ではどうやったら初めてのお子さんでも縄跳びが上手に跳べるようになるか?を徹底的に解説します。
年間100校以上に訪問指導を行い、主催する縄跳び教室からは世界チャンピオンを輩出した「粕尾将一」のノウハウを詰め込んだ全力の記事です。日本で誰よりも縄跳び指導に詳しい人間が書いていますので、きっとあなたのお子さんも上手に前跳びが跳べるようなります!
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前とびをに適した縄跳びを選ぶ
まずは前とびが跳びやすいロープを選びましょう。値段や見た目だけで選んでしまうと、上達を妨げてしまうので注意してください。
ビーズロープ
一番オススメしているのはビーズロープです。ナイロン製のヒモにビーズが通してある縄跳びで、他の縄跳びに比べて圧倒的に回しやすいです。
またビーズが地面にぶつかり「カシャ、カシャ」と音が出るので、ジャンプのタイミングも取りやすい。もし前とびの上達を早めたいなら、ビーズロープは最高です。
ただし一般のスポーツショップなどでは扱っていない事が多いので、ネットで買うのが確実ですね。上記の日本なわとびアカデミーショップから購入できます。
ビニールロープ
二番目にオススメなのはビニールロープです。よく100円均一やスポーツショップで販売されている半透明の縄跳びです。
補足でしっかりしているので、二重跳びや交差跳びに適している縄跳びです。しかし前とびの場合だと、ちょっと軽すぎるかも。とくに幼稚園や小学校低学年の子供だと、軽くて回す感覚を掴みにくい。
近所のスポーツショップや100円均一でも手に入りますが、スタートとしてはやはりビーズロープが良いですね。
フリースタイル・ロープ | 日本なわとびアカデミー・ショップ
布製ロープ
逆に一番良くないのが布製ロープです。ヒモやで出来た縄跳びで、よく幼稚園や保育園の指定で購入されるモノですね。
布製ロープは軽くて太いため、前とびが非常に回しにくい。大人が回してみるとわかるんですが、いくら頑張って回そうとしてもロープが付いてこないんです。
太いと空気抵抗が増え、軽くてさらに空気抵抗に負ける。もしお子さんが布製の縄跳びを使っている場合は、新しく縄跳びを交換してあげてください。確実に上達の速度が変わります。
前とびの練習ステップ1(基礎)
前とびはいきなり縄跳びを持つのではなく、まず基礎運動の練習から入ると効果的です。とくに幼稚園の子供は発達段階の関係で運動が未熟なので、基礎もしっかりやりましょう。
その場でジャンプをする
縄跳びはジャンプをする運動です。まずはその場で連続ジャンプ練習をしましょう。
小学校に入る前の子だと、連続でジャンプが出来ない子がいます。これはジャンプのリズムがうまく掴めていないからです。縄跳びを地面に丸くおいて、円の中で連続3回~5回のジャンプに挑戦します。
最初は上手くジャンプが出来ずにロープを踏んでしまいますが、次第に慣れてくると同じ場所で連続してジャンプできるようになります。
片足でバランスをとる
次に片足でバランスをとる練習をしましょう。10秒間、転ばずに片足で立っていられるか?などのゲームをすると楽しんで練習できます。
縄跳びにバランス?と思う人も多いと思いますが、ジャンプすると一瞬だけ空中に体が投げ出されます。この瞬間、バランスを取る力が必要になるんです。空中でバランスが取れないと縄跳びをまわす余裕がありません。
前とびを連続でとぶには、バランスを崩さずにジャンプを繰り返す必要があるのです。
片手で縄跳びを回す
縄跳びを片手にまとめ、そのまま回す練習をします。右手と左手の療法を練習しましょう。
大人は簡単にできますが、実はロープを回しながら上手に手首を返す運動を繰り返しています。手首を返す運動が子供にはうまく理解できません。なので片手で回す練習で感覚的に掴むことができるのです。
また前とびは両手で持ってしまうので、左右のバランスや得意・不得意が見えにくい。片手ずつ回す練習を見ると苦手な手が一発でわかります。苦手な方の手は、より丁寧に優しく回すように伝えてあげてください。
前とびの練習ステップ2(実践)
次は縄跳びを実際に持って前とびの練習に入ります。まずは基礎編の練習をしっかりやってから入るようにしましょう。
縄跳びの長さを調整する
はじめて前とびを練習する子は、長さを短くしましょう。一般的には両足で踏んで肘が90度になる長さが良いのですが、前とび練習にはこれだと長すぎます。
前とびの練習では、はじめ大きく方で回す練習をします。両腕を大きく回すので、上記の長さだと少し長すぎるんです。目安としては身長+20~40cmぐらい。子供が縄跳びを持って立ったときに、地面に少しだけ縄跳びが触るかどうか?ぐらいの短さにしましょう。
マント・まわす・飛び越えるの3ステップ
前とびは次の3つの順序で跳んでいきます。
- マントでかまえる
縄跳びを肩に担ぎ、マントのように構えます。この時は縄跳びが地面から浮かんでいてOKです。 - 大きくまわす
マントの姿勢から、大きく縄跳びを回してみます。このときにジャンプをしません。 - 縄跳びを飛び越す
縄跳びが体の前まで来て止まったら、前に向かってジャンプをして飛び越します。
ここで大切なのは3つのポイントを順番にやること。よくある失敗として、縄跳びを回すのとジャンプのタイミングが同じになってしまう子供です。まわす⇒ジャンプを切り離して、別々に順番にやるようにしてください。
大きく・ゆっくり・優しくの3キーワード
上記の練習をするとき、下記のポイントを注意してください。
- 大きく回す :手首や回さず、ダイナミックに腕全体でまわす
- ゆっくり :焦って縄跳びを回しながらとばない。ゆっくりと順番にやります
- やさしく :地面に縄跳びを叩きつけず、優しく地面に下ろすようにまわす
よく聞く「手首で回して!」「脇を締めて!」というアドバイスは間違いなので注意してください!とくに前とびを練習している子とびに手首で回すことなんて出来ませんし、脇を締めたら逆にギコチナクなってしまう。
最初は大きくダイナミックに腕全体を動かして回して良いんです。上手な人のフォームを真似するのは、ある程度跳べるようになってからでも遅くありませんから。
前とびの練習ステップ3(発展)
ここまでの6つのステップで前とびは跳べるようになりましたか?
次は前とびが1回でも跳べたお子さんが、さらに連続で跳べるようになるための発展の練習を紹介します。
二人で一緒にとぶ
上手な人と一緒に二人跳びをすると、連続でジャンプをするタイミングを掴めます。ぜひお子さんと一緒に縄跳びをしてみてください。
このときのポイントは大人の洋服の一部を掴むこと。洋服を通じてお子さんがジャンプのリズムを感じることができます。上のお兄ちゃん・お姉ちゃんがいる場合は是非一緒に練習してみてください。
もしくは無理のない範囲でお父さん・お母さんが一緒に練習するのはどうでしょうか?
きっとお子さんのモチベーションも高まりますよ!
足を揃えてとぶ
はじめは前とびをすると両足がバラバラになります。1回でも跳べるようになったら、両足を揃えてジャンプをする練習をしましょう。
足がバラバラなのはバランスを取るから。着地でバンランスを崩しにくいので、無意識に足を開いてしまうんです。
でも足を開くと縄跳びが当たってしまいます。前とびをリズミカルに跳ぶために、できるだけ足を揃えられるよう頑張りましょう。
ジャンケンとび
ジャンケンとびとは、足を前後左右に開く跳び方のことです。足を揃えて前とびができたら、さらに足を動かす意識を練習しましょう。
ジャンケンとび
チョキとび: 足を前後に開いて跳ぶ
グーとび: 足を閉じて跳ぶ
ただ跳ぶだけじゃなく、ジャンケンを使った遊びに発展させることも出来ます。詳しくは下記の記事に書いてあるので、ぜひ参考にしてください。
前とびが子どもに難しい理由
大人には簡単に思える前とびが、なぜ初めての子供には難しいのでしょうか。それは縄跳びという運動の特性と、子供の発達段階に大きく関係しているのです。
縄跳びは運動の原則に反している
いきなりですが、ジャンプをする姿を思い浮かべてください。このとき、腕はどのように動きましたか?
きっと振り上げるように上に向かって振り上げたと思います。でも前とびはどうでしょうか?そう、前とびでは腕を振り下ろすように回す必要があるのです!この動きは自然な運動に反していて、未熟な子供だとどうやってジャンプをしていいか混乱してしまいます。
- 縄跳びを叩きつけるように回してしまう
- ジャンプとリズムを合わせられない
- 1回目で引っかかる
上記のような症状は、子供が未熟だからこそ起こる現象なのです。
反復練習で集中力が続かない
運動を習得するには反復練習が必要です。縄跳びも例外ではありません。
前とびができるまで失敗を繰り返しながら繰り返す。4-5歳が目的を持って反復を繰り返すのは大変なことです。よほどの強い意志で「縄跳びがとびたい!!!」と思ってない限り、自主的に繰り返し練習をできる子はごく一握りです。
楽しさを見つけにくい
縄跳びは単調な練習の繰り返しです。しかも練習しても失敗ばかり。
失敗ばかりでは楽しさを見つけるのは難しいですよね。とくに年中・年長の子どもにとって、楽しさを見つけにくい練習を続けるのた大変。結果として練習が続かずに上達しない負のループに入ってしまうのです。
周囲の大人が上手に「楽しさを見つける工夫」をしてあげない限り、子供だけで楽しさを見つけるのは難しいと言えます。
前とびを頑張る子に保護者ができること
前跳びを頑張る子どもにとって、お父さん・お母さんの褒め言葉が一番のモチベーションです。練習を頑張っているときは、たくさん褒めてあげてください。
上手に跳べないと、つい厳しい言葉を掛けてしまいがちです。でも大切なのは一回の失敗ごとに上手になっているという自信です。前跳びは失敗を繰り返してできるので、ポジテイブな言葉を掛けてあげましょう。
- さっきより上手に回せてるね!
- おしいっ!もう少しでいけるね!
- いまのとっても上手だったよ!
こうして少しずつでも上達してるんだ!と実感できることで、子供の自信に繋がり、ひいては前とびの上達に繋がります。
前とびは何歳かできるのか?
個人差がありますが、平均的には5歳(年中)になれば前とびが跳べるようになります。
4歳(年少)でも跳べる子もいますが、発達段階的に運動能力が未熟なためジャンプと回すを同時にできない子どもが多いです。世間の幼稚園・保育園だと一般的には年中からなわとびを取り入れるところがほとんどです。
地域によっては小学校に入るまで扱わないところもるので、焦って3歳・4歳(年少)で練習する必要はありません。
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