講師のアタマのナカ

習い事で大切にしたい「伝える力」と「強固な理論」とは何か

縄跳びは全国的に広く親しまれています。
教育課程においても小学校の体育授業で扱われ、子ども達には身近な運動の一つです。

しかし身近すぎるゆえに、教えるのが難しいのです。
とくに前とびや二重跳びは明確な指示が難しく「早くまわして!」「高く跳んで!!」と大きな声を出すだけのことも。

なわとびスクールでは縄跳び運動を丁寧に分解し、いかに子ども達に伝え上達を助けるかを研究しています。

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理論は伝えて初めて意味がある

「楽しさ」にこだわった教材づくり

全ての運動は「楽しめる」の基盤が必須であると考えます。

どれほど優れた理論であっても、伝える相手のモチベーションが低ければ効果が半減してしまいます。規律のもと指導を行えば、一見すると効率的に子どもが上達するように見えます。

ところが、最も大切にしてる「楽しむ心」を育てることができません。

楽しむ心がない子どもは、大人の言いなりになるロボット同じ。子ども自らの意志で楽しむからこそ、指導理論が効果的に伝わると考えています。

講師の力量は「楽しみ方」に現れる

子どもの楽しむ教材作りとは、言うは易しやるは難し。教える側がどれだけ縄跳びの楽しさを理解して蓄積しているかが問われるのでごまかしが利きません。

回して跳ぶだけでは楽しくありません、5分とせず子どもは飽きてしまいます。飽きさせず50分の教材を作るためには、膨大な経験と蓄積が不可欠なのです。

なわとびを教えるための基礎となる理論

運動の局面構造をベースにした指導理論

運動を分析する手法にいくつかの「局面」として捉える考え方があります。

運動は大きく「歩く」「走る」などの同じ運動を繰り返す循環運動と、複数の異なる局面を経て達成される非循環運動、この二つを融合した組み合わせ運動に分類することができる。

参照:運動学講義

縄跳びは「循環運動」と「非循環運動」が交互に登場する運動です。

たとえば「あやとび」であれば、

  • (準備局面)交差でロープをまわしてジャンプする
  • (主要局面)空中で回転させる
  • (終末局面)腕を開いて次の運動に備える

このような「局面」に分類することができます。なわとびスクールでは局面をベースにした指導理論を研究しています。

理論とは常にアップデートされる

理論というと「既に出来上がったモノ」というイメージがあります。しかし古い理論を懲り固めて使っているのは正しくありません。

研究では日々新しい手法やコツが発見されます。これらを取り入れ常にアップデートされていくのが理論なのです。

ベースとなるなわとびスクールの指導理念は変わりません。しかし伝え方は常に変わり続けなければいけないのです。